エントリーグレードRX-93νガンダム制作日誌もいよいよ後半戦の下半身パートに突入です。
第7回目の今回は腰回りの制作です。
腰部のパーツ群です。各パーツの造形は素晴らしく、サイドアーマーのスラスター等、色分けも申し分ないです。フンドシ部分の連邦の「Vマーク」もしっかりと色分けされるのはRX-78-2ガンダムと同様で構造もほぼ同じです。
どこから手を付けるか迷いましたが、まずはスカートアーマーのリア側から着手しようと思います。画像はリアスカートアーマーを裏側から見た画像です。
表から見て赤い部分が色分けされている関係で当然裏側も赤いパーツの部分で分割されている構造です。これまでのエントリーグレードのキットではスカート裏は特にモールドもありませんでしたが、このνガンダムでは面積も大きいからか、フロントとリアの裏側にはモールドがあります。
塗り分けるだけでもそれなりに見栄えそうですが、もともと厚みのあるデザインのνガンダムのスカート部分なので、せっかくのモールドですが埋めて新たにモールドを追加していきたいと思います。
赤いパーツを白いパーツを組み込んだ状態です。
赤い部分にはモールドもなく窪んでいる状態ですが、ここは腰の基部で半分位は隠れてしまう部分ではあるものの、赤い部分まで含めて一つの面として埋めてフラットにしてしまいたいなと考えました。
しかし表側の赤い部分がマスキングによる塗り分けが必須になる事に加えて股関節部分も白い外装との塗り分けが必要になってしまうので、どうするかしばらく悩みましたが結局赤い部分と白い部分は別々に作業を進める事としました。やはりマスキングによる塗り分けは面倒ですので。
まずは白いパーツの裏側を0.5㎜プラ板で蓋をしました。赤いパーツは外側に白いパーツと接続するレールがあるのですが、そのレール部分も蓋をしたので、後からはめ込める様にレールに入るはずのダボは切り落としています。
この画像で中央の大きな二つの丸いダボ穴を切り書いてあるのがわかると思います。これはダボ切りと呼ばれる工作ですが、ガンプラの様にスナップフィットキットと呼ばれる接着剤が不要なキットは一度組み込んでしまうと外す事は困難で無理に外そうとすると破損したりする恐れがあります。出来栄えやクリアランスなど確認する為に何度も付けたり外したりするので、簡単につけ外し出来るようにダボ穴に切り込みを入れてしまうんですね。
ダボ切りにはもう一つ効果がありまして、もともとのキットのダボはかなりキツイので、上手くはめ込まないと奥までしっかりとはまりきらずに隙間が出来てしまったりする事が稀にありますが、そういった事も回避できます。パーツの形状やサイズによってはこのダボ切りが上手く出来ない場合がありますが、その場合はダボのピン側を細くすることで対応できる場合もあります。デメリットとしては簡単に取り外せる状態でユルユルなので最終的に接着が必要という事です。
蓋をしたプラ板の上に更にプラ板でトラスモールドを加えていきます。
トラスモールドを張り付けた画像です。
今回は画像で分かりやすいように蓋をしたプラ板はグレー、モールドは白いプラ板を使ってみました。モールドは0.3㎜厚のプラ板です。
同様に赤い部分にも0.5㎜プラ板で蓋、0.3㎜プラ板でモールドを加えました。
パーツを組み込んでみた画像です。
赤いパーツ部分は隙間が少々気になりますが、まぁ良しとします。妥協です…。
元のキットのパーツに対して0.5㎜と0.3㎜の合計0.8㎜のプラ板を貼り付けたので、その分スカートアーマーが厚くなっているのですが、腰基部との隙間が気になっていたので、その隙間を0.8㎜減らせたという効果もあります。
この腰基部との隙間については後述します。
続いてフロントアーマーです。
これも裏側から見た画像ですが、しっかりとモールドが造形されていますね。
ここは第二回の素組みキットレビューの時にスリット部分から裏側が見えてしまうのが気になると書いた部分ですが、プラ板で蓋をする事でそれが解消された上でアーマーの厚み再現ができます。
しかしよく見ると外側のラインを見てもらうとわかるのですが、画像の上側、左アーマーの側面部分のラインがクランク状になっています。つまり平面として一枚では塞げないのです。
色々考えた結果、スリットより上側と下側で分割してプラ板で蓋をする事にしました。
加工後の画像です。
リア側と同じく0.5㎜で蓋、0.3㎜でトラスモールドを追加しました。上下で2段構造ですが、0.8mmもカサ上げされているので外側のクランクしている部分で若干モールドが飛び出している状態ですが、かるくエッジにC面を加えてごまかす予定です。
今度はサイドアーマーです。
スラスターを色分けしている黄色いパーツがそのまま裏側の蓋となり、腰基部との接続ダボを兼ねている状態です。
ここはアーマー自体が小さい上に平面では無い事と黄色い部分をマスキングで塗り分けという選択肢は避けたいので、黄色いパーツの裏側にプラ板でモールドを追加する事にしました。
組み込む前と組み込んだ状態の画像です。0.5㎜厚のプラ板の切り出しと1㎜丸棒の細切りを貼り付けました。これでスカートアーマーの裏側の加工は終了です。
続いて表面にディテールを追加していきます。
まずはリアアーマーからです。
ここはMG 1/100 νガンダム Ver.kaとは結構ラインの構成が異なる部分で、RGの方が形状が近い感じがしたのと、RGのディテールの方が好みという事でRGを参考にディテールを加えていきます。
加工を終えた画像です。
中央のパーツにパネルラインを追加、赤いパーツは白い部分との境界に段落ちモールドを追加、スラスターと平行に一本スジボリを追加してRGの特徴的な部分としてお尻に何やらフックっぽいディテールを4つ追加しました。フックの様な物は0.8㎜の角棒をベースに作成し、本体側には1.0㎜の溝を掘り込んで埋め込むような形で接着しています。
今度はフロントアーマーです。
ここはリアとは逆にMG 1/100 νガンダム Ver.kaの方が好みなのとショルダーアーマー等目の行く部分にVer.kaをお手本にしている事もあり、ディテールのバランスというか統一感もあってMG 1/100 νガンダム Ver.kaをお手本にモールドを追加していきます。
0.5㎜のプラ板を貼り付けて高さを上げた部分と掘り込んで低くした部分を作り込んで高低差のあるディテールです。スジボリは上の段に太目の1本を入れました。アーマー先端付近にマイナスモールドを追加しました。
フンドシのフロント部分です。ここも軽くスジボリを追加します。
正面に1本横にラインを入れて、そのままサイドにつなげてクランクしたスジボリを加えて、正面にはマイナスモールドを追加しました。
これにて腰部分の工作は終了です。
加工前と加工後を比べてみます。
まずはアーマーの裏側です。
画像では少々分かりにくいかもしれませんが、先程記述したリア側の赤い部分と黄色い腰の基部部分との隙間が狭まっているのがお分かりいただけるでしょうか?それぞれのアーマー裏を蓋をした後にモールドを追加したので、やはりアーマーの厚みが増して重厚感が出たのではないでしょうか。
ここはしっかりと作り込んだので塗装でもキレイに塗り分けたいところです。
リア側の画像です。
RGのフック状のパーツを付けた効果が大きいです。細かいところですが、裏側をプラ板で蓋をした際に本体よりは少々大き目にプラ板を切り出し、スカートの先端が尖る様に処理したところもポイントです。
フロント側の画像です。
プラ板を貼り付けた事により大きく印象が変わりました。この画像でもリア側の腰基部との隙間の違いが少々わかります。
今回はここまでです。
今回のエントリーグレードRX-93νガンダムは完成後の重量からくる関節への負担を考慮して極力パテを使わないという方向で進めていますが、スカートアーマーが大きく深さもあるこのキットでは今回のプラ板による工作はパテで行った場合との重量差は結構ありそうです。
次回は脚部の制作です。
お楽しみに!
ライタープロフィール
- ファーストガンダムを幼少期にリアルタイムで視聴してきた世代のガンプラ好き趣味モデラー。
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